Angina Pectoris (狭心症)の最近のブログ記事

Function of Natural Internal Mammary-to-Coronary Artery Bypasses and Its Effect on Myocardial Ischemia. Stoller M, et al. Circulation 2014; 129: 2645-2652.

狭心症治療の歴史を紐解けば、何と 1939年に Fieschiという人が、内胸動脈を結紮することにより、内胸動脈から冠動脈への副血行が増加し、狭心症が改善することを提唱し、実際に 1950年代終わりには 500例以上の有症候性狭心症患者さんに対して、その治療が行われ、さらに 1954年には Battezzatiという人が、メチレンブルーを注入することにより、両側内胸動脈と心筋がつながっていることを証明したのです
これらを受けて 1959年には Battezzati達は、比較試験ではないが、 304例の患者さんに対して、内胸動脈結紮を行い、大多数において症状の改善を来したことを報告しました。
その後も同様の結果報告が続き、70%程度の症例で有効であることが報告されました。その後、最初の比較試験である、SHAM vs LIMTA結紮が 35例に対して行われ、どちらでも 70%近くの有効率がある、と報告され 急速にこの治療法は行われなくなりました。また、1950年代と言えば、冠動脈バイパス手術も開始されたので、そちらに流れたのでしょう。

という歴史的背景の下で、この論文では何と 120名の患者さんに対して、両側内胸動脈をバルーンで閉塞し、それにより 左冠動脈前下行枝、左冠動脈回旋枝そして右冠動脈の副血行血流指標 (Collateral Flow Index: CFI)と、冠動脈内心電図を測定することにより、「同側の内胸動脈を閉塞すれば、左冠動脈前下行枝あるいは右冠動脈への冠血流が改善する」ということを証明したのです。

実際問題だから何? というもので少なくともこれらの侵襲的検査を受けた患者さんに対しては直接的にも間接的にも何の利益は無く、一体全体スイス国内で、彼らがどのようにして倫理委員会を説得したのか? むしろその方法論を論文として明らかにして欲しいものです。

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