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心臓病の治療について
心臓の治療
  虚血性心疾患に対するカテーテル治療 (PCI: Percutaneous Coronary Intervention)
  風船治療(POBA)
正式には冠動脈インターベンションの中の風船治療です。


その効果と成功率
十分な適応を選んで行えば、その効果は絶大です。ほとんどつまりかけの冠動脈がほとんど正常の太さにまで拡がります。ちゃんとした適応の下に風船治療を行えば成功率は90%近くに達します。

適応は?
風船だけによる治療の場合には、適応となる冠動脈病変は限られます。もっとも良い適応とされてきた病変は、主要冠動脈(左前下行枝、左回旋枝そして右冠動脈)近位部にできた短く型の良い狭窄性病変です。

その効果はどれだけ持続する?
再狭窄が発生しない場合にはその効果は永続的です。しかし、残念ながら成功した症例の中の40%程度で3〜6ヶ月以内に再び拡げた病変が狭くなることがあります。この現象を再狭窄と呼びます。

欠点は?
欠点として大きく3つあります。第一に、再狭窄の存在。第二に急性冠閉塞です。そして、最後に拡張不能病変の存在です。急性冠閉塞とは、せっかく拡げた病変が急につまってしまう現象です。また、病変が非常に硬かったり、枝分かれした部分にあったり、あるいは片側に偏った(偏在性の)病変である場合には風船ではうまいこと拡げることができません。

合併症と危険性は?
合併症として一番危険なものは急性冠閉塞です。風船で拡げることにより冠動脈の内壁(内膜)がはがれ、その膜とそこにできた血栓により冠動脈がつまってしまいます。そのまま放置すれば急性心筋梗塞になってしまいますので、場合によっては緊急冠動脈バイパス手術が必要となります。その他の重篤な合併症としては急性心筋梗塞、死亡などが挙げられます。

一般的に風船単独治療に伴う急性冠閉塞、急性心筋梗塞、緊急冠動脈バイパス手術への移行、そして死亡という重篤な合併症発生率は0.5〜5%程度とされ、これも病院間で大きな差があります。何れにしても、風船治療を行うにあたっては、これらの重篤な合併症の発生に備えてすぐに緊急冠動脈バイパス手術を行える体制が必要であり、日本においてもそのように決められています。

これらの合併症発生率と症例数の間にはカテーテル検査の場合と同じように、逆の相関関係があります。少なくとも年間500例程度の症例数をこなしていないと合併症の発生率は高く、成功率は低くなるでしょう。ちなみに当院はここ数年間、年間1,000例近くの治療を行っている日本有数の病院です。

薬は要らないの?
拡げた部分が血栓によりすぐにつまらないようにアスピリンは必須です。それ以外にも動脈硬化が更に進むのを抑えるために高血圧症、糖尿病、高脂血症などの治療薬も必要です。しかし、硝酸薬などの狭心症の症状を改善させる薬については不必要となるはずです(しかし、日本においては風船療法の後も硝酸薬が延々と投与される場合が多いようです)。

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