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フィンランドの Ouluでとても有意義に過ごした後、1月27日水曜日にHelsinki経由でデンマークの首都 Copenhagenに入りました Denmarkは人口 500万人の国家であり(この人口規模は Norwayや Finlandと同程度であり、Swedenは人口900万人の国家だそうです)、バルカン半島とはSwedenとの間にある距離10数キロの海峡で離れています

Denmarkには王室があり、女王様がいらっしゃるのです 木曜日にはこの国の最大規模の大学病院である RigsHospitaletという壮大な大きさの建物の病院に行きました

Rigshospitalet
Rigshospitalet
Main Building
Main Building

とにかく 17階建のしかも巨大な建物が3つと、現在建設中の建物もある見たこともないような巨大な病院です もちろんこの病院はデンマークに4つしか無い国立大学病院であり、かつ、TAVIを行っている4つの病院の中の一つです TAVI年間症例数は 200ということです PCIは、年間 2,000例ですが、その内の 1,000例は何と急性心筋梗塞です

木曜日にはTAVIを見せて下さると、わざわざTAVI日ではありませんでしたが、TAVIを二例設定して下さりました

最初の症例は Evolut-Rを用いて植え込みがされ、次の症例は St Jude Porticoを用いて植え込みがされました 何れも局所麻酔で経皮的に行われ治療時間はそれぞれ 1.5時間ぐらいでした 当初の予定では僕が術者として手技が行われることになっていた(そのように話を決めていた)のですが、三人いるTAVI術者の中で一番やっている先生、その先生と話を決めていたのですが、急遽 Nordicの学会があり予定変更となり、その先生の管轄下で無かったので僕は横で見ているだけでした

正直 Ouluでの実際の手技もありましたので今一つでした このため、14:00には病院をおいとまし、市内にたくさんある Cafeに入りました Cafeから通りを眺めていて重大な事実に気づきました もともと Nordic Countriesでは一般の人の交通手段として自転車が普及していますし、必ずと言っていいほど自転車専用道が歩道と自動車道の間に設置されています さて Copenhagenのような大都市ではほとんどの道が一方通行となっています 歩行者は、もちろん一方通行の制約を受けないのですが、さて自転車はどうでしょうか?

逆走禁止
逆走禁止

Cafeの窓から通りを眺めていてわかりました 自転車も一方通行なのです 誰一人として反対向きに逆走して自転車を乗っている人はいません どうしても逆に行きたい時は、自転車から降りて押して歩いていました 徹底していますね

さて、その日は同病院循環器内科のトップの先生と皆とのほとりにあるしゃれたデンマーク料理のレストランで食事しました

そして、翌日金曜日は満を持して、慢性完全閉塞二症例に臨みました しかし神様、現実は厳しいものです 第一例目は左冠動脈前下行枝#7の慢性完全閉塞という触れ込みで他の病院よりPCI目的で紹介となった77歳の男性でした 診断カテとして送られてきていたシネは、画像も小さくなんだか良くわからない程度の低い診断カテでした そこで、まず診断カテを行ったところ、何と実は左冠動脈前下行枝付け根からの慢性完全閉塞でした そして、右冠動脈も高度狭窄があり、この患者さんは慢性腎臓病のため造影剤がせいぜい 200mlしか使えないという制約、そして長年の糖尿病があり、心機能も低下している、これらの点から皆で協議の上、冠動脈バイパス手術を行うことになり、PCIは中止しました

そして、第二例目ですが、60歳の男性 心機能低下あり、過去に心筋梗塞を起こしています 右冠動脈にステント内高度狭窄あり、左回旋枝近位部の慢性完全閉塞でした また左冠動脈前下行枝にもDESが植えこまれており、そのDESの中にもどうやら再狭窄がありそうです そして左主幹部遠位部に 75%程度の狭窄がある、そのような患者さんでした まず、LAD – LMTに対して FFR測定したところ、何と 0.71と陽性に出てしまい、当然のことながらこの患者さんも冠動脈バイパス手術に回ったのです

ということで結局 Copenhagenでは TAVIもCTOも全くせずに終了してしまいまい、12:00前には病院を出たのです 何とも消化不良ですが、現実なので受け入れるしかありませんね  さて昼食を摂ることにしましたが、ガイドブックでどうやら寿司屋さんが存在することを発見したのです

鮨 Selfish
鮨 Selfish
Selfishの鮨
Selfishの鮨

Selfishの鮨は非常にレベルが高いものでした もちろんネタに関しては日本のような訳には行かない筈ですが、本当においしいものでした 日本人のご夫妻二人でやっておられ、2002年にここに店を出したそうです もともと吉祥寺出身の方でヨーロッパに渡って来られたのは 1986年ということでした 現在40歳後半でしょうか ヨーロッパで食べる鮨の中ではピカイチです

そしてこの日の夜は「東京」という 1964年に開店した老舗の日本料理屋に行き、Thuessen先生ご夫妻とご一緒して和食の夕食を摂りました

翌日は既にこの長い Nordic Countires訪問最終日の1月30日土曜日となってしまいました 出かける前はどうなることやら、と一抹の不安も感じていましたが、既に10日間以上発ち、「もう戻らねばならないのか」という気持ちです そんな気持ちを反映してでししょうか 朝から強い雨風でホテルの窓が騒がしいのでした 幸い 10:00AMになると雨風が弱まり、傘無しで氷雨の中を歩ける程になりましたので、少しは観光せずにわいかない、と考え ホテルの目の前の函館五稜郭のモデルである、カステレット要塞に出かけました まあ五稜郭の半分程度の規模のものと考えれば良いでしょう そして、その先には日本人ならば誰でも知っている「人魚姫」の銅像があるのでした

人魚姫
人魚姫

この人魚姫の銅像を始めて知ったのは、小学校二年生の時でした 当時父親はある会社の重役をしていてその仕事で世界一周視察旅行に2ヶ月間かけて出かけたのです 当時のことですから、飛行機はプロペラ機で、羽田空港から見送りにでかけた記憶があります そして、世界の様子を35mmカメラにおさめてきたのです 写真はカラーを焼き付けることが普及していなかった時代ですから35mmスライド形式でした そして、その様子を杉並第九小学校の体育館で小学校低学年を相手に学校からの要請で皆に見せてくれたのですが、その中で一番印象深かったのがこの「人魚姫」でした

Thuessen先生からは「見たらばあまりにも小さいのでびっくりするよ」と散々言われていましたが、実際に見ると人間の等身大より少し小さい程度であり、実際に人魚が存在すればこのくらいの身長だろうな、と納得の大きさでした

それから、12:00に毎日行われる宮殿衛兵交代式を見ました

衛兵交代式
衛兵交代式

その後は、最近 Copenhagenに開店した初めてのラーメン専門店「ラーメンとビール」という名前のラーメン屋さんに出かけましたが、オランダの人々で満員でした ご主人は日本人のようでした

ラーメン専門店「ラーメンとビール」
ラーメン専門店「ラーメンとビール」
激辛味噌ラーメン
激辛味噌ラーメン

唐辛子マーク4っつ(激辛)の味噌ラーメンを頼みました 少し塩気が強すぎるように思いましたが、辛さは日本では弱辛程度でしょうか 麺は良かったですね 塩気を弱くすればもっと美味しいと思いましたが、デンマークの食事は総じて塩気が多いように思いますので現地の人にはこの方が良いのでしょうね

フィンランドでのPCI

昨日はフィンランド第三の都市 Oulu (オウル)の大学病院でPCIを行いました この大学病院は北フィンランドの中心であり、広大な土地に三層の建物で広がった病院です もちろん寒いので建物は全て気密性のある廊下でつながっています その廊下の総延長は何と 40Kmということであり、実際職員は移動や搬送に電気式自転車や、通常の自転車、あるいは子供が使うようなスライダーを使っています

第一例目は冠動脈バイパス手術後の女性であり、1999年に冠動脈バイパス手術を行い現在はLITA-LADのみ開存していました LITA先の左冠動脈前下行枝に新たに狭窄、左回旋枝にはOsからと #12に高度狭窄があり、右冠動脈は起始部かから末梢分岐まで閉塞し、しかも右冠動脈は異所性でした 右冠動脈へのバイパスは 2007年時点で閉塞、左回旋枝へのバイパスは 2013年時点で閉塞し、現在の狭心症は左冠動脈前下行枝の病変と思われている患者さんです

まずLIMA経由で左冠動脈前下行枝を治療し、蛇行の強い左冠動脈にもステントを植え込み、右冠動脈に対しては逆行性ルートが全く無いため、順行性にアンカーをかけて固定して行いましたが全く不通過で終了

ついで早めの昼食をとってから、Lapland出身の漁師さんでしょうか その方の左冠動脈前下行枝起始部からのCTOに移りました この方は冠動脈バイパス手術を受けていないのですが、10年前から徐々に心機能が悪化し、現在は僧帽弁閉鎖不全も伴い心不全となっている患者さんでした 右冠動脈より中隔枝経由で両側性アプローチで入り、綺麗に仕上げました

Ouluの先生方と
Ouluの先生方と

そして、最後の症例はやはり冠動脈バイパス手術後で、静脈グラフトは全て閉塞、左主幹部部分で以前のPCIにより解離形成し、左冠動脈前下行枝は近位部で閉塞、LITA-LADのみで保っているような患者さんでした 右冠動脈は入口部から末梢までCTOでした

まず、解離した左主幹部から左冠動脈前下行枝近位部に何とかワイヤーを通し、石灰化のためバルーンを二つ破裂させながら左主幹部を拡張し、ステントを植え込みました 当初よりLIMA-LADに対してはガイディング・カテーテルの長さが足りないと考え、6Fr IMを切断し、5Fr sheathにより連結して入りました そしてCorsairをLIMA-D1-Apical経由で#4PDまで通過させましたが、到底Microcatheterの長さが足りず、また右冠動脈の解剖見ればまったく不可能そうであったため、この時点で中止しました

SUSHI bar
SUSHI bar

ホテルには 4:30PMに戻り、ホテル近くに SUSHI barを見つけましたのでそこで早めの夕食を食べました 鮨はまずまず ラーメンは全くの別物でした

SUSHI
SUSHI
味噌?ラーメン
味噌?ラーメン

SUSHI in Dhaka

やはりですねえ 初めての国でありますし、どうしても鮨を食べる必要があり、ダッカで数少ない、いや事実上一軒しか無いという和食のレストラン IZUMIに昨夜行きました

和食 IZUMI
和食 IZUMI
鮨 in Dhaka
鮨 in Dhaka

そして鮨・刺し身の盛り合わせ、天ぷら、枝豆、サラダなど頼みました バングラデシュは基本的にイスラム教の国なので、公共施設でのアルコールは高級ホテルを除き禁止ですので、ビールすら置いていませんでした そうですねえ 鮨のレベルはインドと同じくらいでしょうか

Bogota最終日

本日火曜日は朝からFCIに行きました まずはカテ室カンファランス室に行き、そこで昨日の JICA groupの先生方の症例発表を拝聴しました

そしてそれから二例、特に complex casesではなかったのですが、表敬的にPCIを行いました 1例はコロンビアの先生が橈骨動脈穿刺入らないのを僕が代わって穿刺しました

手技の様子
手技の様子
手技の様子
手技の様子

これらの症例は 12:00には終了し、そのまま昼食を食べに行きました 昼食は「元町」に行きました ここは昔神戸に住んでおられて日本語が達者な韓国人のおばさんがやっておられる和食の店です メニューの種類が多いのが特徴なのです 実は日曜日にやっている数少ない店の一つなので日曜日に出かけたのですが、珍しく休店だったのです

和食「元町」
和食「元町」

メニューは豊富であり、またこの時もスペインから航空便直送の生の黒マグロがあり、その刺し身も出てきましたが、日本でもなかなか食べることのできないレベルのものでした

スペイン直送生の黒まぐろ
スペイン直送生の黒まぐろ

昼ではありましたが、朝食はほとんど抜いていましたし、今回のJICA関連の仕事が終わりましたので色々と頼みました まずは、

納豆
納豆

「おでん」と、「野菜炒め」と「納豆」です

おでん
おでん
野菜炒め
野菜炒め

最後はラーメンです もちろん、既にお腹一杯なので、4名で一杯のラーメンを分けたのです 僕は数口味見のみでした

元町の味噌ラーメン
元町の味噌ラーメン

麺は素晴らしいと思いました 何でもマイアミから仕入れて来られるということです スープは「寿司ご膳」の方が上でした

ホテルに戻ると日本は真夜中、そのまま倒れこんでしまい、 18時過ぎまで眠ってしまいました そして、翌朝早くアメリカに旅立たねばなりませんので、早くから夕食に行くことにしたのです

18:30に歩いて「侘び寂び」まで出かけました この店は、日本人駐在員に一番人気の和食の店です 山口県出身で以前電器系会社に勤務されていた大将がやっておられるお店です

侘び寂び
侘び寂び

まずは野菜サラダです 野菜不足となりがちな旅先では嬉しいですね

サラダ
サラダ

そして、蛸の酢の物 この蛸は美味しかったです

蛸の酢の物
蛸の酢の物

さらに日本で言えば「赤ムツ」でしょうか、その煮魚も出ましたが、もう少し濃い味付けの方が良いと思いました

煮魚
煮魚

しかし、豆腐をつけ合わせにするのは素晴らしいと思いました とても合いますね

さて肝腎のスペイン産生の黒マグロですが、まずは大トロを表面炙った「大トロのタタキ」として出されました とても美味しい、しかし、腹にこたえます

大トロのタタキ
大トロのタタキ

最後に出されたのは生まぐろをふんだんに使った握り寿司です 美味しいのですが、流石に食べきれません

握り寿司
握り寿司

本日も僕の飲み物は炭酸入りミネラル・ウォーター + ライムの絞り汁でした

ミネラル・ウォーター (おチョコに入っているのが、ライム汁)
ミネラル・ウォーター (おチョコに入っているのが、ライム汁)

18:30にホテルを出て「侘び寂び」まで最初自動車で行こうとしたのですが、ホテルの前から道路は自動車で一杯、しかも全く動きません、そこで「侘び寂び」まで歩いて行きました 30分ぐらいの距離でしたが、良い運動になりました ただ、もともと車道の舗装はしばしばはがれ穴が開いていて、それを避けて自動車を運転しないと危ないのですが、歩道も日本の歩道と較べて高低差があり、歩くのはそんなに簡単ではありませんでした

今回 Bogotaでは3つの和食のお店でラーメンを食べました この高地でラーメンなどの麺を料理するのは難しいと思います またなかなか原料の調達も困難でしょう そんな中で一定水準以上のラーメンを何処も出されているのは感心します ある意味 Bogotaはラーメン激戦区になりつつあります それと、スペイン産の生の黒マグロですね

21:00にはホテルに戻り、すぐに就眠、水曜日は 3:45AMにホテルを出て 4:40AMの飛行機で出国します コロンビアはやはり大好きな国の一つです

それにしても今回は Hotel Bogota Royalでのインターネット接続が遅いだけでなく、時々寸断するのには参りました 仕事の上で頻回にサーバーに uploadしたり、GitBucketに対して Gitを用いてプログラム・ソースの改変を行っているのですが、それが途中で止まってしまうのです あるいは場合によってはサーバーそのものにアクセスできないのです コロンビアという国自体は、インターネット接続が遅い訳は無いのでこれはホテルの問題かも知れません これからシカゴに行けば状況が改善していれば良いのですが・・・

Bogotaは寒い

Bucaramanga空港より Bogota国際空港に降り立ったのは、10月19日日曜日の19:00頃でした 日曜日であり(ほとんどのお店が閉まっている)、ホテルに入ってから行けばそこそこの時刻でもあるので、急いでレストランに行きました

当初予定していたのは、韓国のおばさんがやっている和食のお店だったのですが、普段日曜日でも開いているこのお店も何故かこの日は休店していましたので、急いで別の店、Wokという居酒屋に行ったのです もっとも、日曜日であり、21:00になれば完全にKitchenが閉じられ、お客さんも出されていまうのですが、到着したのは 20:20頃でした

居酒屋 Wok
居酒屋 Wok

急いで注文しましたが、あまり食欲が進みませんでした 時差ボケのためでしょう 椎茸の串焼きや、イカ焼きはおいしかったのですが・・・

イカ焼きと椎茸串焼き
イカ焼きと椎茸串焼き

その日はホテルに戻るなり流石にバタンでした そうですね 7時間ぐらいは細切れに睡眠取れました

翌日は午前中はフリーでありホテルの部屋でパソコンで仕事しました 何故か今回このホテル “Bogota Royal Hotel”ではインーたネット・アクセスがとても遅く、また時には遮断するので非常に困りました そして、昼にはビジネス街の和食の店「寿司ご膳」に行ったのです ここには寿司だけでなく、鉄板焼き、鍋、おにぎり、ラーメン、うどんなど諸々揃っているのです

寿司ご膳
寿司ご膳

店はモダンな造りであり、とても綺麗な店です ここで僕が注文したのは「味噌ラーメン」でした

 

味噌ラーメン
味噌ラーメン

味噌ラーメンは麺もとても良く、これは実は奇跡的です 何故ならばこのボゴタは標高 2,600mなのですから、普通にゆでると麺は無茶苦茶になるのです 出汁も良く出ていてとても美味しい、本気で美味しいラーメンです 札幌のラーメンみたいにしつこくなく、むしろボゴタの方が美味しい!

そして、昼食の後、FCI (Infantile Cardiology Foundation)に行きました ここには JICA projectで日本に研修に来られた先生方が集まり、JICAの方の前、そして僕の前で研修報告会が開催されたのです

病院見取り図
病院見取り図
集まった面々
集まった面々

中心になっておられる Echeverri先生とはもう兄弟のような関係ですし、病院スタッフにもすっかり顔なじみなので、この病院ではとても at homeな感じとなります

その夜は Cafeという名前のイタリア料理のレストランで会食がありました 場所はそれこそボゴタ発祥の地であり、この場所から周囲にボゴタ市街が広がっていったのだそうです お店はとてもモダンであり、そして古い外壁を利用したとても洒落た大きなお店でした

Italian Restaurant "Cafe"
Italian Restaurant “Cafe”

ここでは、蛸のカルパッチョや、魚介パスタを食べました パスタの湯で具合はここでも問題ありませんでした 全体に味は薄めですが、おいしいと思いました

蛸のカルパッチョ
蛸のカルパッチョ
魚介パスタ
魚介パスタ

このようなお店ではワインを飲むのが定番ですが、僕は Aqua Mineral Con Gas (炭酸入りミネラル・ウォーター)にライムを絞った生ジュースを入れて飲んでいました 未だアルコール禁を続けています

ガス入りミネラル・ウォーターとライム絞り
ガス入りミネラル・ウォーターとライム絞り

店からホテルに戻ったのは 22:00過ぎでした それからメール・チェックして睡眠となったのですが、今回は 2:30AMには覚醒し、それから本を読んだり、インターネットで仕事したりしたのですが、またもやアクセスの遅さに閉口しました

今日はこれからまた病院に出かけ治療も行います

今回がコロンビア訪問4回目ですが、この季節に訪れるのは初めてです 日本よりもはるかに赤道に近い国の筈ですが、標高が高いためでしょうか とても寒いのです 感覚的には札幌と同じくらい寒いのです 気温は日中でもこの季節 10度少しでしょうか ホテルの部屋にいても寒く、しかも部屋には冷房しか無く、暖房が無いのです まあ考えようによっては住みやすいのかも知れませんね

 

 

ところで・・・

以前は見えなかったことが見えるようになったのです それを昨日実感しました

例の岡山「五条坂」です 僕は何を思ったか、2000年頃より寿司の修練をしてきました 修練の仕方は各地の寿司の名店のカウンターに座り、大将の握りを見ながら、うまくいけば大将からじかに仕込みの極意などを伺い、それを自宅で実践し、次第に近づける、というものです

こんなですから、最後の最後までどこまで行っても単なるアマチュアにしか過ぎません プロは厳しい修行を若い時から受け、体が全てそのようになるものです 僕だってカテのプロですから、そんなことは分かります それでも、修練を積めば、少しはおいしい寿司を握れるようになるかな? と期待しながら修練するのです

以前に「五条坂」に行った時には見えなかった、という見きれなかったことがあります それは大将の寿司の握り方です

ご存知の方も多いと思いますが、寿司の握り方は大きく分けて三通りあります それは定番の「小手返し」そして、最も華麗な「本手返し」、そして最後は異端の「縦返し」です

回転すしを含め、全世界の握り手の 99%は小手返しで寿司を握ります その理由は、手間が少く早く握れるからなのです 僕が今まで何軒もの寿司屋さんに行ってみて、本手返しで握っている握り手は今までに二人しか知りません もっと少ないのは縦返しです まあ2と比べて少ない、と言えば 1 or 0しか無い訳で、ここの論調は全く科学的ではありませんね すみません

また時に普段は小手返しで握っていても、ネタによっては縦返しで握る職人さんも時におられます

ちなみに、僕はこの三通りの握り方を練習し、今ではどの握り方でも握ることができます まあアマですが・・・

そしてついに見切りました 「五条坂」の大将は変形縦返しで、全ての握りを握っていました あんまり見つめていると変に思われるに決まっているのでそこそこにしましたが、変形縦返しでした 基本は縦返しで、何が変形かと言えば、左手にネタを持ちわさびをネタに塗り、シャリを乗せ、それを固めると共に、シャリに空洞を作る大事な作業の時に、右手の親指を用いていたのです!!! これはある意味合理的な手の動きかも知れません 早速今度実践してテストしてみます そして、その後縦返しに移行して寿司握りを反転させていました 右手親指は、縦に返す時に重要な支えとなりますので、その前に親指でシャリを固めるのは理に叶っている動きかも知れません 普通は右手人差し指でこの動作を行いますが、それは固定観念に囚われていたのかも知れません

実は最後に大将に「見事な縦返しですね」と言おうと思っていたのですが、その機会を失しました 少し残念

何れにしても以前は見れなかった、正確には見切ることができなかったことを見切ることが出来るようになった、というのは間違いなく進歩に違いありません それは自分の人生を振り返って「ああやり遂げた」という思いがあります

ここまでの話馬鹿みたいと思われるかも知れません、でも、本当にプロの握り方を見切るのは非常に難しいのですよ 何しろ目にも止まらぬ早さで握りますから・・・ 今度お寿司屋さんに行き、カウンターに座られたらば「じっと」握り方を見て下さい、きっと大将に叱られますから へへへ

念願の築地市場

さて、江戸時代からの歴史ある築地市場が豊洲に移転することが決まっています 恐らく数年以内には移転が強硬されるものと思われます これに対しては賛否両論ありますが、何れにしても現在の築地市場のままであれば、将来の発展に障害となることは間違いないでしょう

以前より築地市場 (東京都中央卸市場築地市場)には何回も出入りしていて、直接仲卸から魚を購入したりしたこともありますし、いわゆる場外市場にも何回も行っています しかし、これまで築地市場に7軒しか無い卸が、仲卸に対してせりをする場面は見たことがありませんでした

そんな中、つてを辿り、今回 マグロのセリを見学することができました マグロセリ会場の見学は、特に外国人の間で有名となり、見学者が押し寄せ、マグロを意味もなく触るなどの実害が出た結果、一般人の見学は禁止となり、その後見学解禁とはなったものの、見学人数制限が行われています

築地場内市場は毎週日曜日と隔週水曜日休みなのです そこで、土曜日の 1:00AMに築地市場に到着し、案内をして下さる方と落ち合いました この方は、小売のお店のプロの方ですが、何時も築地仲卸に購入に来られる時刻は 9:00AM頃であり、この時間帯に築地場内市場に来られるのは初めて、とのことでした

一緒に築地市場の中を歩きまわりましたが、場内に約1,000軒あると言われる仲卸のほとんどは今だ人っ子一人おらず、静まっていました しかし、7軒しか無い、と言われる卸業者が、仲卸に対してセリを行う筈の市場はもちろん開いており、そこには一般人出入り禁止ではありましたが、案内の方のお陰で入ることが出来ました セリ市場は、うに専用、鱧専用、貝類・イカ・カニ専用、エビ専用、小魚(鯛や平目などほとんどの魚)専用などに分かれています そして、それらとは別にマグロ専用市場がありますが、これは更に生マグロ専用と、冷凍マグロ専用に分かれています

いわゆる有名なマグロのセリというのは、生マグロ専用市場で 5:30AMより開始されますまぐろのセリが、広い築地市場といえども、この市場で立会を行うことのできる生マグロを扱っている仲卸さんは30軒くらいしか有りません また、生マグロを扱っている卸業者は 5軒しかありません

築地市場ではたくさんのセリが行われていると思っていたのですが、現在ではセリで仲卸が卸から購入するのは、マグロと、エビなど一部のみで、ほとんどは専用市場に並ぶか並ばないかのうちに、仲卸にセリを介さずに流れるようになっているそうです その意味では 価格は季節により一定になるかとも思いますが、実際には卸業者が港から購入する時点で水揚げなどにより、競争原理が働き価格が既にだいたい決まっている訳です

さて、マグロのセリですが、広い専用市場にずらっと並べられていますが、既に 1:00AMの時点でその日にセリにかけられるマグロが並んでいます 3月 29日には、あの世界のマグロが集まる築地市場でも生の本鮪は、たったの二本しか無く、生のものはほとんどがめばちまぐろでした そして、そのほとんどが養殖であり、外国産が半分以上でした 地球の裏側から生のまままぐろを飛行機で空輸してくる、というのは驚きでした この並べられたまぐろの切り離された尾びれの部分と、切り裂かれた腹の部分を見て、「このまぐろは良い」とか仲卸は予め当たりをつけておきます

セリは 5:30AMきっかりに手鈴の合図で開始され、独特の掛け声と共に、次々と一本一本値段が決まっていきますが、当然のことながら半数以上のまぐろは、どの仲卸も購入意志を示さずに、値がつかずに終了します これらが 5軒の卸業者全てで同時に開始となりますので、例えば違う2軒の卸のまぐろが良い、と思った仲卸は2つのセリを急いで移動するのです セリは、10分もすれば終わってしまい、セリ落とされたまぐろは、仲卸のところに移動します

さて、値のつかなかったまぐろはどうなるか? なのですが、既に卸は、生産者 (漁協や、漁師)に対して相当な金額を払って購入していますので、それをそのまま抱えればまるまる赤字となりますので、仲卸を回って何とか購入を頼んだり、あるいは大手回転すしチェーンに、あるいは大手スーパーに購入依頼するのです この時には、当然のことながら卸が購入した価格よりも低い値段で売る、ということもあるのです

このようにして、世界のまぐろの値段が決まっていくのです その仕組には驚愕しました それにしても毎日が勝負のものすごい世界でした

それから鎌倉に戻りそのまま病院に出勤した訳ですので、徹夜のまま 7:30AMからのカンファランスに出席し、それから土曜日午前の外来診療を 3:00AMまで続け、そしてカテをして 夕方ようやく自宅に戻りました

それにしても僕の生涯でも非常に貴重な経験を出来ました