無茶苦茶やりまくりました

さて、土曜日(5/16)午前に僕に割り当てられていた左冠動脈前下行枝のCTO症例をさっさと治療し、その後小倉駅界隈の昭和の薫り漂う喫茶店で時間を潰し、それから昼時のランチョン座長を一時間し、新幹線で福岡空港に移動し、そのまま羽田経由で鎌倉の自宅に戻ると既に 18:00を回っていました

そして、それから4時間も経たない 22:00には再び自宅を出て、そのまま羽田空港発の ANAフランクフルト便でフランクフルトに飛び、さらにベルギーのブルッセル行きの ルフトハンザ便でブルッセルの nH Hotelにチェックインしたのは 5/16(日曜日)の 9:00AM過ぎになっていました

このめまぐるしいスケジュールと実質的な距離の移動には流石の僕も辛かったものです

ホテルをチェックインした後は11:00AMまで部屋で休みをとり、そしてホテルから歩いていける有名な観光スポット La Grand Place(大広場)に行きました ここにはたくさんのレストランがあり、その中のムール貝などシーフードの店で昼食を摂りました

レストラン Leon
レストラン Leon

この Leonというシーフードレストランはパリにもたくさんありますが、このブルッセルの店が本店です ムール貝が美味しいのです

14:00になると時差ボケからとても眠くなり 18:00まで断続的に睡眠をとり疲れた体を休めました そして、夕食はブルッセルで一番と言われている和食のお店、山優「三辰」でお刺身や突き出し、そして最後には味噌ラーメンを食べました この味噌ラーメンは本当に美味しかったのです 流石に EU本部が存在するブルッセルです レベルがとても高いですね ちなみに、山優の「山」は屋号の記号の山です といっても分かって頂けないかも知れませんね 昔ながらの漢字というか、屋号を表す記号です

山優「三辰」
山優「三辰」
山優「三辰」の刺し身
山優「三辰」の刺し身
山優「三辰」の味噌ラーメン
山優「三辰」の味噌ラーメン

23:00頃まで日本酒やビール、ワインを飲みながら楽しく食事し、それから寝ました

しかし寝たとは言うものの、やはり激しい時差ボケから十分には睡眠取れず、そのまま 5/18(月曜日)の7:30AMにはホテルを出発し、ブルッセルから自動車飛ばして1時間足らずの人口 110万人の都市、シャルルロア(Charleroi)に行きました そして、この街の大学病院である C.H.U. de Charleroi (シャルルロア大学中央病院)カテ室を訪問しました この病院は 2014/10月に新装移転した病院であり、この地域の中心病院です 心カテ室は2つあり、両方共シーメンスの Artis-Gが設置されていました これ以外にも Hybridカテ室が一つ手術場内にあるそうです

院内のカンファランス室にはベルギー全土から9名の Interventional Cardiologistsが集まり、僕の手技を見守ると共に、講義などを受けました

用意された症例は 3例で何れも 50歳代の男性で右冠動脈のCTOだったのです 二週間ぐらい前に症例のデータが届けられましたが、やはり何時ものように全く事前に症例データを見ずに昨日当日朝カテ室で見させて頂きました

本当に僕はどんなライブデモンストレーションもほとんどぶっつけ本番が好きなのです 別に事前にじっくりシネを検討する先生方を軽蔑している訳ではありません 自分は事前に情報をたくさん仕入れることにより自分の心の中に余計な負担をかけることを良しとしないのです 何というか、「居合い抜き」のような感じでしょうか? 全てはその一瞬に決まる そして、それが真の実力である、そのように考えているのです

一例目は、中隔枝経由で Primary Retrograde Approachで両側橈骨動脈アプローチで入りました 参ったのは、両腕の固定がされておらず突然患者さんが腕を動かすので折角入れたガイディング・カテーテルが抜けたり、さらに、一側はアシスト造影剤自動注入器で行われており問題なかったのですが、対側のマニュアル側が問題あり、圧ラインに空気が入ったりそんなこんなの本質的でないトラブルに悩まされ、患者さんは落ち着かず、結局気管内挿管下で全身麻酔で行うことになりました

もっともそのようにした後は、スイスイ進みましたが、肝腎のCTO部分が非常に硬く、しかも右冠動脈の変曲点にあるため、なかなか Reverse CARTOがうまく行かず時間をとりましたが、最終的には完璧に開通させました この一例目に余分な時間がかかり、終わった時点で 12:30になっていました

二例目が開始できたのは 13:00となっていたのです この症例は右橈骨動脈+右大腿動脈アプローチ7Frで行いましたが、最初 XT-Aは歯が立たず、Gaia-Firstも駄目、次いで Gaia-Thirdに交換し、CTO近位部を穿通させ、ワイヤー先端をCTO部分の中に数ミリ突っ込み、それから XT-Aに再び変更し順行性に XT-Aを徐々に進めました その結果、よくありますが一見解離腔を通過しているように進み、実はCTO部分の線維性組織により完全にトラップされている中を進み、XT-Aで通過しました

しかし、それでもなかなかバルーンが通過せず 1.0mm Sapphire-IIで通過しました この症例は1時間かからず終了し、それから軽い昼食を皆で摂り、そして 15:00頃から最後の症例に入りました

PCI
PCI

この症例は一週間前に急遽用意された症例であり 58歳の方で、一週間前に左冠動脈前下行枝近位部の99%による不安定狭心症のため緊急でステント植え込みを受けた患者さんです その時に、何と右冠動脈入口部からのCTOが発見されました 実際診断カテーテルもできない入口部からのCTOでした このことからも分かるように非常に challengingな症例でした

中隔枝からの副血行は認められませんでしたが、幸い左回旋枝から心外膜側を経過する副血行を発見し、このルートから入りました そして順調に右冠動脈近位部に逆行性に近づき、Ultimate3で右冠動脈入口部CTOを通過しようとしましたが、全く入らずなので、Conquest-Pro12に置換し、無理やり突破しました

突破したと思われる Conquest-Pro12が本当に上行大動脈内に入ったかどうかの検証がなかなか出来ませんでしたが最終的に通過し、逆行性に 1.25mm-OTW balloonで入口部を無理やり拡張し、その後ワイヤーを色々交換し、さらにスネアでの確保を試みましたが、残念ながら用意されていたスネアは8Fr Guiding Catheterしか入らない太いものでした

何とか順行性にガイディング・カテーテルを右冠動脈入口部にengageしようとして3.0mm OTW-balloonで入口部拡張をしましたが、とにかく右冠動脈入口部の位置が anomalyなので全くガイディング・カテーテルを engageできませんでした 色々なカテを試み、その中には 3D形状カテも試みましたが、このガイディング・カテーテルは大動脈弓の部分で折れてしまい、その結果、ガイドワイヤーの抜き差しもできなくなり非常にまずい合併症の可能性が差し迫ってきました

これに対しても冷静に対処し、ぎりぎりまでシースに抜き、シースと共にガイディング・カテーテルをぎりぎりまで抜き、そこでガイディング・カテーテルをカットして、ワイヤーを無事再び挿入し、シースを挿入することに成功し、この悲劇的な合併症発生を未然に防ぎました そしてまた手技を続けたのです

最終的には逆行性に RG-3を対側動脈に持ち込み、シースから直接スネアを入れて、そこで RG-3をキャッチしてここでようやく externalizationに成功しました そして見事に 3.5 x 38mm DESを右冠動脈入口部から少し大動脈内に出す型で植え込み手技を終了しました

この時点で 18:00でしたが、やはり足腰相当疲れました

カテ室長の先生と
カテ室長の先生と
Adel先生と
Adel先生と

ようやくホテルに戻り、ベルギービールで喉を潤してから再び La Grand Place界隈に戻り、そこでまずは季節物のベルギー白アスパラガスを食べました 正直北海道産の方が美味しい、と思いました

白アスパラガス
白アスパラガス

そして再び ラーメンを食べたのです 今回も味噌ラーメンでしたが、魚介系出汁を使用し、これもまた旨いものでした 今度の店は SAMURAI RAMENでした

SAMURAI RAMEN
SAMURAI RAMEN
SAMURAI RAMEN味噌ラーメン
SAMURAI RAMEN味噌ラーメン

その後は、La Grand Place界隈を散策しながらホテルに戻りましたが心地よい疲れが襲ってきたのです とは言うもののやはり激しい時差ボケから本日(5/19火曜日)も 5:00AMには覚醒してしまいました

しかし、La Grand Placeを取り囲む歴史的建造物は夜間美しく Lighteningされていて一見の価値はあります

La Grand Place
La Grand Place
La Grand Place
La Grand Place

本日はこれからパリに TGVで移動し、いよいよ EuroPCRでの各種仕事が始まります PCIとは異なる緊張を強いられますが頑張りましょう