お化け煙突

子供の頃の記憶が鮮明に残っているのです その一つが、「お化け煙突」です 幼稚園に行く前に読んだ絵本とか色々な本に「お化け煙突」が良く書いてあったのです

「お化け煙突 ある時は二本、別の角度からは三本、また別の角度からは四本 そして遠くから見ると一本に見える不思議な煙突」

そんな感じでした 子供心に、「それはきっと四本の煙突が、正方形の頂点に立っているので、角度によっては二本ないし、三本重なって見えるので、それぞれ二本あるいは三本に見え、一本も重ならなければ四本に見えるんだ、でも一本なんかには絶対に見えないよ」 と思っていました まあ、非常に遠くから見れば 見分けがつかなくなり一本に見えるかもね

煙突の間隔が狭い場合には

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ということになり、決して四本には見えませんが、逆に 間隔が広すぎると

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ということになり、三本にも四本にも見えることが可能となりますね

ところで、そのように見えるか否かは、煙突の間隔 Tと、煙突の半径 r によって規定されることは上の絵を見ても明らかです そもそも四本に見える最適な角度は何度でしょうか? 久しぶりにそれこそ高校生以来初めて三角関数の計算をしましたところ、26.565度ということになりました これは、sinθ = √0.2 となるθです。

さて四本に見える条件式は、T・√2・cosθ>2・r となりますのでさっきのθでこれを計算すると T・cosθ>r・√2となり、ここにθを代入すると 0.8944・T>1.4142・r となりますので、T>1.5812・r となります

本当にそれで良いのかな? まあここまで頭の体操できました

ところで、この過程で重大な可能性に気づきました 実は、本物のお化け煙突の配置は、正方形頂点ではなく、長方形頂点だったかも知れませんね、何故ならば、そうであれば、長方形長軸方向から見れば見事一本に見え、なおかつ短軸方向から角度を傾けて見れば、三本や四本にも見える筈です

「お化け煙突」は千住火力発電所だったそうです そして調べるとなんと、お化け煙突の配置は 菱形の頂点であったようです このため、一本にも見えたそうです うーん 子供の時から今の今まで、お化け煙突の配置は正方形の頂点である、という固定観念に捉われていました 何と50年間以上もです これは恐ろしいことですし、人間がいや もとい 僕がいかに固定観念の呪縛に捉われているかを示しますね 反省せねばいけません