TAVIに関する発見

TAVIを行う時には、丁度弁輪の高さに SAPIEN-XT弁付きステントを持ってきます。この時に問題となるのは、弁輪の高さ (大動脈から左室にかけての長軸に沿った高さ)なのです

従来これに対して、事前のCT大動脈造影を用いて立体構造を可視化しして、適切なレントゲン投射方向を事前に検出したりもされます。しかし、問題はCTの時には、撮影の方法として上肢を挙上したり、あるいは枕の位置など必ずしも透視下でTAVIを行う場合とは体位が若干変化します これにより、CTで検出した「弁輪に直交する角度」がずれます

このため、実際にTAVIを行う時に、大動脈基部で造影し、左冠動脈洞、右冠動脈洞、無冠動脈洞の底が一列に並ぶようなレントゲン投射方向を用います

ところが、往々にしてこの一列というのに若干のずれがあるのです 何よりTAVIの対象となる患者さんの大動脈基部から弁は石灰化が強いため、造影と石灰化の混ざりのために、なかなか和かりにくいのです

では実際にこの弁輪に対して直行する方向と若干ずれた時に、どれぐらいの位置ずれるのでしょうか?
Annulus
良く考えれば、どうずれたとしても、実際の弁輪面は、各冠動脈洞の底 (理想的には、この底を結べば正三角形となりますよね もっとも実際には正三角形ではありませんが・・・)、図では白で書いた正三角形ですが、その三角形の面にある訳ですので、冠動脈洞の底を結ぶいかなる二本から三本の直線の間に存在する筈です

ところで、この「間」という言葉が曲者なのです どうしても、手技の最中にはこの「間」ということを「真ん中」と見做してしまうのです そこで手技中の位置調整において、ステントの真ん中を直線の真ん中に合わせようとします

しかし、ここで中学算数を思い出さねばなりません それは、「正三角形の中点連結定理」なのです これによれば、正三角形の重心は、頂点から辺に対して垂直に下ろした直行線に存在し、その位置は 2:1となるのです。ですから、「真ん中」というのは間違いで、実は辺に向かって 2:1 の位置にステントの真ん中を合わせねばならないのです。

うーん ここまでの考察 今後のTAVI手技の参考になれば良いです