何と、TAVIの概念変わりますね

昨日は Oulu University Hospitalでの2日目でしたが、かねてより約束して頂いたTAVIをさせていただく機会がありました 実際には、9:30 – 10:30に一例、11:00 – 12:00次の一例、そして 13:00 – 14:00に最後の一例という順番に進みました

病院に 8:00AMカテ室到着、それから皆で朝のコーヒーとおやつを食べ、8:40AM頃より本日のTAVI症例一例目のみCT、アンギオ、エコーそして病歴など見せて頂き、検討しました とは言うもののいわゆる症例検討会ではなく、画面の前で僕を含めた数名でCTなどを見る、というその程度のものでした そして、彼らの通常のTAVIのやり方を教えて頂きました

  1. SAPIEN3がスタンダードである
  2. 基本的に (99%)は局所麻酔で行うが、麻酔医は傍に存在する – この局所麻酔ではごく軽い鎮静をかけるのみ
  3. 99%は大腿動脈よりの経皮的アプローチで行い、Proglide x 2で止血する
  4. 植え込みそのものは pacing下で行うが、ものすごくゆっくりとバルーンを拡張する
  5. 手技を行う場所はその前日CTOを行った通常のカテ室である
  6. 外科医は遠く離れた場所で「TAVIがある」という情報のみ共有している
  7. いわゆる Hybridテーブルは用いていないで、通常のしかし良い性能のカテマシンで行っている (具体的には Siemens ARTIS-Q)

というものでした まあ僕にとっても違和感ありませんよね そんな訳で一例目は 80数際の女の方でした この患者さんが一番 straightfowardな症例でしたが、14Fr e-sheathを用いて 26mm SAPIEN3を植え込みました この患者さんの時には僕は第三術者として入り、彼らの通常のやり方を教えて頂きました

TAVIカテ室
TAVIカテ室

患者さんとは適宜会話しながら、そして日本から来た医師と一緒にやるよ、と告知して行われましたが、何しろあっという間に終了し、患者さんはもともと意識がほとんどクリアですので、何事も無かったかの如くカテ室から出て行かれました

この後また喫茶店にコーヒーとおやつをして、その間に看護師さん達が、患者さんを入れ替え、準備され、麻酔医師がルート確保と、経静脈からのペーシング挿入をします そしてコーヒーの後、いよいよ二例目の患者さんの検討を三名ぐらいでしました この患者さんは 80何歳かの男性で、流速が゛5 m/secぐらいの高度大動脈弁狭窄症で、石灰化も強い患者さんでした 弁輪は大きく、通常であれば 29mm THVを選択するであろう大きさでした しかも、左冠動脈前下行枝領域の陳旧性心筋梗塞であり、心尖部は akineticで左室駆出率は 20%という症例でした まあとても重症ですよね しかも、もっと大きな問題点としては両側の総大腿動脈から浅大腿動脈にかけて内幕摘除術が行われていて、まだましな右外腸骨動脈のもっとも細い部分は 5mm程度しか無い、そのような患者さんでした そもそも何処からアプローチするのか、そして全身麻酔で良いのか? そのようなことが問題点と考えましたが、合議の上の決断は

  • 何時も通り局所麻酔で行う
  • 18Frでは通過できないであろうから、14Fr e-sheathで適応可能な 26mm SAPIEN3を用いる
  • それ以外は通常通り行う

というものでした そしていよいよ僕の手技の番でした 僕はそれでも外腸骨動脈通過は困難であり、また破裂の危険がある、と考えそれなりに対処しました やはりe-sheath内を SAPIEN3を通過させるには最大限の押す力が必要でした しかし、その後は大変スムーズに植え込み終わり、全く para-valvular leakも認められませんでした そしてシース抜去の時には、このような危険が予想される時に何時もやっているシースから造影しながら抜去する、とう方法を披露したのですが、これには皆感心しておられました 患者さんはすっかりお元気となられ、そこで我々は食堂に出かけゆっくりと昼食を食べました

ちなみに 40Kmの総延長がある病院の廊下は歩くと遠いのでこのような自転車を使っています

In-house Bicycle
In-house Bicycle

そして、最後の症例は女性の方でしたが、特にリスクの無い方です PCIぐらい過去に行われていたかも知れません いやいや思い出しました リスクがあるのです この方の問題点は ST junctionが細く石灰化している、という点でした その最小経は 23mmを切るのです そこでこの方に対しては 26mm valveを1 .5 cc downで植え込みしました 何事も無かったかの如く終了したのです 終わって皆で写真を撮ると共に、患者さんとも握手です

With Everybody
With Everybody
After finishing TAVI
After finishing TAVI

ホテルには一人早めに戻りました 先生方は一緒に自宅で夕食でも、とお誘いくださったのですが、時差ボケのため眠いのと、一人で街をぶらつきたいため丁重にお断りして、一人となりました

Oulu City
Oulu City

これでフィンランドを本日発ち、コペンハーゲンに向かいことになりました 本当にフィンランドの方々の温かみに触れることが出来ました でも予想よりもはるかに暖かく、たくさんの防寒服を持ち込んだのが全く無駄となったのです

投稿者: (KAMAKURA & SAPPORO)Dr_Radialist

Expert Interventional Cardiologist and Amateur Computer Programmer

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