さて続き

そうそう 2月02日には治験薬剤溶出性ステントのために、Ferdinandが鎌倉に来られました 植え込み終了後、鎌倉でお食事、そして土曜日、日曜日と過ぎ、再び2/05には Ferdinandを鎌倉にお迎えし、外来終了後に治験DES植え込み、そして火曜日はTAVI、水曜日 つまり2/07にはメールでT-Siteから修理が上がってきた、との連絡があり、その日夕方の便で札幌東徳洲会病院に入り、治験DES植え込み予定でありましたので、急いで T-Siteに行き、修理終了した MacBook Proを受け取りました もちろん3年間の Apple Careに加入してあるので、修理代金は無償でした

結局、本社工場でも修理できず、Logic Boardが交換されたのでした つまり中身が真っさらとなった、ということです 結局SSDのデータ全てが消失したのです この日札幌には古い Macと新しいのと二台を持ち込みました 重い重い

そして札幌で治験DES植え込みしてから、部屋で TimeMachineでrecoveryしたのです これには10時間かかりましたよ その後、さらに新しいファイルをHDよりリカバーし、結局マシンは修理以前の状態に戻りました

本日は緊急症例に対してPCIを自らしたのですが、以前苦労して治験を行いつい最近承認されたDESの市販後初めての本邦植え込みをしました 全く世の中には治験を軽んじる人や会社が多くて困ったものです ばっかみたい

最近は Pythonもどんどん Version Upしていて現在の最新版は 3.6.4です すごいですねえ

Distal Radial Approach (DRA) vs Conventional Radial Approach (CRA)

さて、そろそろこの秘密のテクニックについて公表する時が来ました 何れにしてもライブでは皆の眼に触れることになるのでこれ以上秘密にしていても仕方ありません

DRAに関しては最近僕が推進している三文字略語ですが、未だ主流とはなっていません しかし、臨床試験を企画していますのでそれで主流となるでしょう dTRAとかも使われていますし、PPA (Princeps Pollicis Artery) Approachとか、も使われています これに対して通常の橈骨動脈アプローチについては、区別するために、僕は三文字略語として Conventionalを用いたいと思っています

さて、何故今 DRAが注目されるのでしょうか? 未だに経大腿動脈的冠動脈インターベンション (TFI: Trans Femoral Intervention)にこだわっている頭の固い先生方はここでは相手にはしませんが、経橈骨動脈的冠動脈インターベンション (TRI: Trans Radial Intervention)の優れた点は世界中で明らかになっています しかし、その最大の欠点は術後の橈骨動脈閉塞 (RAO: Radial Artery Occlusion)です これはTRIが生まれた時から悩ましき問題として注目されていました 既に論文にもなっている僕が仕掛けた大規模医師主導型臨床試験である RAP and BEAT trialでもこの点が Primary Endpointとされました

さて、DRAにおいては穿刺部位が何しろ CRAよりも末梢であるため、原理的にRAOが起こる可能性は低いと考えられます しかし、問題は何しろ新しい方法なのでデータがありません 想像のみで医療はできません そこで、僕はこの問題を解決するために無作為臨床試験を規格しているのです これに参加して頂ける施設と医師を求めています もちろん医師主導型臨床試験ですので、基本的にはボランティアとしての参加です 真実を知りたい、という知的意欲の下で参加して頂きたいのです

徐々にその全貌を明らかにしていきたいと思います 例によって、症例登録は Webで行います お金が無いとか色々ありますので、例によって僕が自分の知識を駆使して、html5 + css3 + Javascript + jQuery + Ajax + SQL + PHPでその全てのプログラムを書きます というよりも、既に成功裏に終了した RAP and BEAT試験のプログラムを改変するのです これが、僕が次に考えている大きな仕事です

ライブ前というのに

昨日木曜日(12/07)は朝 7:30AMに自宅を出発歩いて10数分かけて湘南モノレール「湘南深沢駅」まで行き、そこからモノレールで大船駅へ

そして、湘南新宿ラインで新宿駅まで向かいました ここでは幸いグリーン車に座ることができたのでラッキーでした

新宿駅で長い連絡道を通り、山手線に乗り、隣の「大久保駅」下車、この時点で 9:05AMぐらいでした そこから「大久保通り」を一路歩き 20数分すると「国立国際医療研究センター病院」に到着しました

国立国際医療研究センター

入り口近くの病院内 Tullys’がありそこで温かいコーヒーを購入し、研究棟5階にある講堂まで行きましたところ、受付がありそこで Harmonization By Doing (HBD) Think Tank East 2017が開催されていました この活動の最初から関わっている関係で僕も Facultyとして呼んで頂いたのです 昨日の参会者は何と合計 164名であり、日本のみならず米国、ヨーロッパ、シンガポールなどからも参加され、職種としては企業の方々、医師、大学関係者、治験関係者、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 (PMDA)、厚生労働省、アメリカFDA (Food and Drug Administration)など多岐に渡りました

HBD EAST THINK TANK 2017

会は、9:30AMの Openingから開始され、主に4つのセッションに別れ短い講演と、皆での討議 (Round Table Discussion)が行われました 基本的に英語ですが、昨日は優秀な同時通訳も準備され日本語でも自由に話すことができました 僕は昨日は日和って基本的に日本語で話をしました

会議は白熱し、僕が closing remarkを喋って終了したのは 18:00頃となっていました そこからまた歩いて「大久保駅」へ、そして新宿駅で湘南新宿ラインのグリーン車を狙ったのですが帰宅客でいっぱい、結局ずっと立ちん坊状態で大船駅に、そしてモノレールを経由して帰宅したのは既に 20:00でした 疲れました

ところで何をそんなに討議しかたって? もちろんメイン・テーマは「早く患者さんにより良い医療機器を安全に有効に届けるために、臨床試験(治験)のやり方をもっと改善していこう」というものです これには血の出るような努力が必要なのです もう既にこの活動を 15年間してきたのです 本当に疲れますね

長崎から島原へ そして東京

金曜日 7/17には朝の便で千歳から羽田へ、そして羽田から長崎に行きました 金曜日は長崎で講演を行い、長崎には 長崎みなと市民病院の、竹下先生と末永先生の二人が迎えてくれました 彼らには鎌倉で大変お世話になったのです

翌日土曜日 10:00AM長崎のホテルを出発し、長崎県島原の深江町にある泉川病院を訪れました 泉川病院は小さな個人病院ですが、以前鎌倉でも活躍されていた泉川君が積極的に医療を行い、地域の循環器緊急を担っておられます その泉川病院で院内ライブデモンストレーションを行うのも今年はなんと7回目ということになります

これまで何回かはなんと鎌倉から日帰りでライブデモンストレーションを行ってきました 朝一番の羽田-長崎便で移動し、長崎空港から1時間 40分ぐらいかけて病院に移動し、13:00から立て続けに 4 – 5例ライブデモンストレーションで治療し、終了するとすぐに長崎空港に戻り、そして羽田に戻る、そんな離れ業もしてきました そこまでして何でライブデモンストレーションの術者をするのか? と思われるかもしれませんが、その理由は

  1. ライブデモンストレーション術者として緊張感
  2. かつての部下 泉川くんに対する責任
  3. 地域で頑張っている泉川病院とそこで働くスタッフを盛り上げたい

ということでしょうか

さて今年のライブデモンストレーションは、僕の担当は午後からの 4症例でした 一例目は左冠動脈前下行枝-対角枝の分岐部病変、続く二例は左主幹部入口部、そして最後の四例目は左冠動脈前下行枝近位部の慢性完全閉塞でした 会場に参加された多数の方々と議論をしながらなかなか教育的なライブデモンストレーションが出来たものと思います とても良かったと思います

その夜は島原港近くのホテルに一泊し、日曜日にはまた長崎空港に移動し、羽田そして東京のホテルに到着、ある新規ディバイス治験開始に伴うトレーニングに入りました

このトレーニングは本日ももうすぐ開始となります

アップロード完了

今 RAP and BEATという国際共同研究者主導型臨床試験を企画中です。このためのプロトコルたたき台も作成しました。世界中の研究者が参加しますので、それを討議する場が必要です。

このため、プロトコル討議用の掲示板を作成し、ようやくアップロードしました。入り口では共通のパスワードでプロテクトされていますので、一般からは閲覧不可能ですし、検索エンジンにもひっかかりません。

ここの仕組みを作るのに相当苦労しました。というのも、掲示板そのものは既に公開されているものを足掛かりに改変して利用させて頂いたのですが、枠組みを壊すとプログラムが走らなくなるし、かといって色々な部分を変えないとこの目的には使用できないので、大枠を壊さずにプロテクトページとすることに腐心したのです。

最初はセッションを用いずに jQueryのみを用いて行おう、と苦労したのですが、どう考えても不可能なので、jQuery + Javascript + PHP ($_SESSION)を用いてようやく目指すものができました。

北京訪問

10月12日 金曜日 9:20AM羽田発のANA便で北京に入りました。用件としては二つあり、一つは Great Wall International Congress of Cardiology (GWICC)より招聘されたこと、もう一つは DRAGON Trialの Kick-off meetingを主催したことです。

GWICCは中国で最古の心臓病学に関する学会であり、参加人数10,000名以上、ACCやAHAも注目し、毎年代表団を送ってきています。もちろんESCもです。学会といっても Hu DaYi先生が一人でこの25年間ぐらい最初から今まで主催されています。僕も第二回の学会より招かれ、基本的に毎年参加していましたが、ここ数年は欠席が多かったのです。今年は今の政治情勢を反映し、日本からの参加者は私一人のみ、という状況でした。少なくとも参加者リストに日本人の名前は無く、もちろんFaculty欄にも僕以外日本人の名前は無い状態でした。この学会は心臓病全体を対象としていますが、もちろんInterventional Cardiologyも含み、ここ10年ぐらいは必ずPCIのライブデモンストレーションがあり、僕も学会に参加する時は術者としてライブデモンストレーションを行ってきました。しかし、今年はそれもありませんでした。

飛行機は遅れ、13:00過ぎに北京に到着しました。ANA便はガラガラで、搭乗客よりもCAの方が多いのでは? と思える程でした。北京空港も信じられないぐらいガラガラだったのです。もちろん中国は国慶節という一大旅行期間が終わったところなので、その影響が大きいのでしょう。入国審査は一番にカウンターに並びましたが、心なしか何時もの倍の時間がかかりました。

4:00PM過ぎからのTRIのセッションで講演がありました。僕以外は中国の先生のみだったのです。「どんな感じで迎えられるのかな?」と少し不安でもありましたが、昔からの友人の先生方が、むこうから手を差し伸べ、「こんな時期に良く来て下さった、どうぞどうぞ」と迎えてくれました。演壇に並んで座り、客席を見ると、階段状の講堂はたくさんの中国の先生方でびっしりでした。TRIは中国でもっともホットな話題でもあり、参加者が多かったのです。講演は基本的に中国語で行われ、僕は英語で行いましたが、僕が演壇に立ち講演を開始すると、9割の方々が出て行ってしまわれました。

これは、講演が英語なのでわからないから? あるいは 何らかの意思表示? どちらが本当か分かりません。でも、そんな中で、友人の先生が僕を紹介する時に、「色々な問題が今日中間にあるが、齋藤先生はこれまで中国の冠動脈インターベンションの発展、そしてTRIの普及にものすごく尽くして来て下さった、ここで感謝を述べたい」と、中国語で紹介されたのです。

僕の講演のセッションが終わったところ、思いがけない友人が待っていました。それはフランスの Martial Hamon先生でした。彼はものすごく優秀な先生なのですが、病院内の政治的対立からここ3年間ぐらいフランスでの活動ができなくなっているのです。何年もお会いできていませんでした。ものすごく嬉しかったです。

翌日は 11:00 AMより DRAGON Trial kick-off meetingを開催しました。北京にある CCRF (China Cardiovascular Research Foundation)が CRO (Contract Research Organization)/SMO (Site Management Organization)として動き、この試験実施に協力して下さっています。ものすごくしっかりした組織なので正直驚きました。もちろん 試験の実施プロトコルは英語で私自身が作成し、統計学的検討は僕自身がRを用いて行い、さらに Fuwai Hospitalの Li Wei先生が検証され、現在の型となりました。英語から中国語の翻訳や、詳細の詰め、施設の選定は CCRFと北京大学のHuo Yong先生、それとFuwai Hospitalの Xu Bo先生が中心となって行われました。中国の先生方も全力となってこの試験に立ち向かっておられます。恐らく11月3日に 1st Patient Inが行われます。僕のTRI人生、そして中国でのPCIおよび経橈骨動脈冠動脈インターベンションそして慢性完全閉塞指導のこれまでの21年間に渡る人生の総括として行います。

アメリカをとる? 中国をとる?

またまた時差ボケでしょうか 今朝も2:00AMに覚醒してしまいました。その後何をしていたか? 実は暗礁に乗り上げている DICOM XAのプログラムの検討をしているのです。ITU-TのJPEGに関する公式規格書を読みながら何か問題が無いか 探しているのです。何か根本的に間違っているのかも知れません。大きな難問であった Huffman Tableに関しては解決し、Bit出力に関してもバグは無いように思うのですが・・・ そんなことしているとあっという間に4時間ぐらい過ぎてしまいます。

今朝の羽田便で北京に入ります。土曜日の朝、北京で中国の主だった先生方を集めて DRAGON Trial Kick-off meetingを開催するのです。いよいよです。3年越しのプロジェクトです。何故今週か? と言えば 中国で最古の心臓病学会である Great Wall International Cardiology Conference (GWICC)が開催されており、中国のほとんど全ての循環器の先生方が集まられるからです。

実は今年の春先に、Duke Universityから TRI Duke Master Courseというのを開催するので、僕、 Tejas Patel, Ferdiinand Kiemeneijの三名を特別Facultyとして招待したい、という話が舞い込みました。もちろんOKしたのですが、問題はGWICCと重なることでした。それで、GWICCには今年は参加できない旨、回答していました。しかし、その後の DRAGON Trial準備の成り行きから、今週土曜日しか開催できないことが分かりました。それで、先方には迷惑かけましたが、Dukeは断ったのです。ここには決断が必要でした。

  1. アメリカを選ぶのか 中国を選択するのか
  2. ライブデモンストレーションに手技せずに参加してコメントを行い講演することを選ぶのか、あるいは人類の歴史に残る仕事の出発点を選ぶか

このような決断でした。そして今回は中国を選んだのです。ただ、正直最近の日中間の大きな問題・対立も考えています。でも、僕のような人間が中国との関係を見限れは、それで終わりだ、そのようにも思うのです。実際に臨床試験がつつがなく行えるか未だ分かりません。しかし、明日の朝の会議では自分というものをかけて皆に訴えるつもりです。

結局 Dukeには僕の名代として松陰、舛谷、吉町の三先生に行って頂くことにしたのです。

 

ハートチーム (Heart Team)

最近、心臓領域の医学界において、ハートチーム (Heart Team)という言葉が声だかに叫ばれています。この言葉は、もともとヨーロッパ心臓病学会、ヨーロッパ心臓外科学会などが共同で提唱した言葉です。一人の心臓病で苦しんでおられる患者さんを治療するに際しては、循環器内科とか心臓外科とかの単科医師が治療方針を決めるのではなく、共同で最適な治療方針を決めねばならない、というものです。そして、拡大した概念としては、これらの診療科医師のみならず、例えば一般内科医、呼吸器内科医、リハビリ診療医師、地域のかかりつけ医師などのみならず、関連するコメディカル、あるいは在宅ケアチームなどがあわさって一人の患者さんのために治療方針を協議して、決定するというものです。

もちちろん、重要なのは患者さん自身の人生観であり、またそのご家族のご意向もあります。

このようにして治療方針を決定し、後はそれを実行する医師が粛々と全力で治療に当たるのです。これは素晴らしい、当たり前だ、そのように誰しも思われると思います。

もちろんそうです。しかし単純に考えて、それを実現するためには、社会が1名の患者さん : 10 – 100名の医療関係者、という関形式を受け入れ、そのシステム維持構築に対して、支出することを許容する必要があります。また、方針決定に関して、実際に治療に当たる医師が全責任を負う必要が無くなるかも知れません。

うーん こう考えると難しい問題ですね。確かに、個々の医師に治療方針決定を任せてしまえば、独善的な治療がまかり通ってしまいます。その中には医学的におかしい治療もなされることでしょう。これは問題です。

ですから、現実にはこれを提唱しだしたヨーロッパでも、全部の患者さんに対してこのハートチームという概念で運用することを主張している訳ではありません。実際の治療として、医学的に完全には立証されていない治療、たとえば左主幹部病変に対する薬剤溶出性ステント植え込み治療とか、糖尿病を有する三枝病変に対する経皮的冠動脈インターベンション治療とか、そのような患者さんに限定して、ハートチームによる意思決定を呼び掛けているのです。

そして、もう一つ重要な疾病治療として、重症大動脈弁狭窄症患者さんに対する TAVI (経カテーテル的大動脈弁植え込み術: 最近では、特に外科系から、TAVR: 経カテーテル的大動脈弁置換術 という呼び名も好んで用いられます)なのです。

当院で、TAVIの治験を開始することに決まった時、僕は色々なことを考えました。

  1. そのような先進的医療を治験で行えることは自分自身とても光栄である
  2. これまで治験に先進的に意欲的に取り組んできたことが生かされた
  3. 世界の最先端医療に乗り遅れることなく、自分のキャリアが追従できる
  4. 開院以来25年間も経たない当院が、このような先進的治療を率先して行える立場になったことは本当に素晴らしい

などのポジティブな感想、そしてその一方でネガティブな感想というか不安

  1. 当院のような純然たる民間病院、何の冠もついていない民間病院で、そのような先進的医療を行うことは概念的に可能だろうか?
  2. そもそも当院にはこのような先進医療を行うだけの様々なリソースがあるのか?
  3. 病院の姿勢として、このような先進医療遂行を受け入れるものだろうか?
  4. 対象となる患者さんが当院のような民間病院に集まるであろうか?

などなどです。そして、そのような不安の中から思った結論は一つ

このような先進的医療を当院のような無冠民間病院が、大学病院や、国立センターなどに伍して行っていくためには、それらの病院を上回る総合力が必要である

ということでした。そして自然に思いついた概念が ハートチームだったのです。

本日二例目はあっという間に治療が大成功に終了しました。そして、患者さんを手術場から ICUに搬送するまでの皆を 治療成功の余韻を味わいながら見ていました。この一人の患者さんの治療のために、循環器科医師4名、心臓外科医2名、血管外科医1名、麻酔科医2名、エコー指導医1名、エコー検査技師2名、レントゲン技師2名、臨床工学士2名、看護師2名、CRC(臨床試験コーディネーター) 2名、その他5名そして外国からの指導医1名、ざっと数えただけでも、これだけ多数の人々が協力して当たったのです。そして、驚くべきことに、皆が楽しみ喜びながら、その準備や後片付けに当たっているのです。チームという言葉で片付けてしまうにはあまりにも深い連帯感がそこにはあるのです。

TAVIを開始し、色々なことを学んでいます。そして、純粋に医学的、あるいは医療技術的なこと以外にも、このようなチームとは? とか そのようなことについても学んでいます。TAVIを開始して、患者さんに対してはとても良いのですが、それ以上に自分自身にとって、本当に素晴らしい体験です。

しかし、本日の二例目、僕の中では壁を越えた感覚があります。これまで数々の新しい医療技術を伴う手技を経験克服してきました。それらの中である時、壁を越えた感覚を味わうことができます。本日はそのような日でした。

 

 

やはり Exciting!!

本日は朝から TAVIです。日本人の Intervetional Cardiologistとしてはトップ・レベルの経験を積みつつある私達ですが、毎回毎回学ぶことが多々あります。

そして何より思うのは、心の強さの必要性です。瞬時の判断力と、それを可能にする心の強さが一番重要な気がします。その次に必要なのは経験でしょう。もちろん、これらの前提には医師としての使命感とか、カテーテル技術の洗練度が必須条件としてあります。

昼の breakの後、また午後あります。最善を尽くし、多くの患者さんに役立てたいと思います。

流石に自社の報道の過ちに気付いたのでしょうか

先日(2012/04/24) NHKニュースで、難治性高血圧症患者さんに対して、高周波アブレーション・カテーテルを用いて腎動脈周囲の交感神経をアブレーションすることによって、某医科大学において、患者さんを治療した、ということが報道されたそうです。僕は知らなかったのですが、結構巷では話題になったそうです。

これが事実であるとすれば、色々な問題があり、またそれを報道した日本の公共放送と自ら位置付けているNHKにも大きな問題だと思われます。

今度、湘南鎌倉総合病院循環器科ではこの治療を正式の治験として開始し、きちんとしたプロトコルの下で、公的機関の監視下で、きちんと治療効果とその安全性を確認しながら患者さんを治療することが決まっています。そして、今度この治療法について講演する機会がありますので、少しこのNHK報道を Webで検索しました。その結果、もう一つの驚くべき事実に遭遇しました。

何と、NHKニュース本体の Webページからこの報道がきれいさっぱり削除されているのです。もちろん、正しくないことを何時までも報道し続けることは問題ですが、それにしても、「間違った事実を報道してしまい、申し訳ありませんでした」ぐらいの、自己反省ぐらいはきちんと記録として残すべきだと思います。

さて、この報道された治療法の何が問題でしょうか?

  1. 既にこの治療法は欧米では行われており、アメリカでも大規模な臨床試験が進行中である
  2. 心臓に対する高周波カテーテル・アブレーションに用いるカテーテルや機械を、この大学では腎臓に対して用いた これは認可外使用であるのみならば、用いる高周波エネルギーが一桁異なり、腎動脈の熱障害による慢性期再狭窄などの長期および短期安全性が担保されない
  3. 少なくとも半年間の動物実験観察を含めた前臨床試験が行われて然るべきであるが、どう考えてもそれが行われた様子は無い
  4. 施行にあたって、倫理委員会承認を得たかはなはだ不明である 仮に承認を受けたとすれば、そのような人体実験もどきの治療を認可する倫理委員会の存在価値は無い

などです。また、同時に指摘すべきは NHK報道の体質、あるいは監査体制はひどいものだと思います。