北京

昨日1:50PM発の羽田-北京便で北京に入る予定でした しかし、お彼岸で道路は大渋滞、この結果ぎりぎりのタイミングで羽田空港国際線ターミナルに到着したのです、しかし しかし、その前日北京には積雪があり、北京から羽田に向かった China Air便は3時間遅れて出発し、結局その折り返しの僕の搭乗便は、15:40出発に出発時刻が修正されていました

その日の朝、突然携帯電話が壊れ、画面が見えなくなる現象を発見しました、北京行き搭乗まで時間ができたので、DoCoMo Shopに行き、代替機を急きょ用立ててもらいました

今朝は朝から DRAGON Trial meetingでした なかなかこのような試験進行は難しく大きな壁にぶちあたっています でも頑張るんだ

本日はあの 301病院からライブデモンストレーションです

北京訪問

10月12日 金曜日 9:20AM羽田発のANA便で北京に入りました。用件としては二つあり、一つは Great Wall International Congress of Cardiology (GWICC)より招聘されたこと、もう一つは DRAGON Trialの Kick-off meetingを主催したことです。

GWICCは中国で最古の心臓病学に関する学会であり、参加人数10,000名以上、ACCやAHAも注目し、毎年代表団を送ってきています。もちろんESCもです。学会といっても Hu DaYi先生が一人でこの25年間ぐらい最初から今まで主催されています。僕も第二回の学会より招かれ、基本的に毎年参加していましたが、ここ数年は欠席が多かったのです。今年は今の政治情勢を反映し、日本からの参加者は私一人のみ、という状況でした。少なくとも参加者リストに日本人の名前は無く、もちろんFaculty欄にも僕以外日本人の名前は無い状態でした。この学会は心臓病全体を対象としていますが、もちろんInterventional Cardiologyも含み、ここ10年ぐらいは必ずPCIのライブデモンストレーションがあり、僕も学会に参加する時は術者としてライブデモンストレーションを行ってきました。しかし、今年はそれもありませんでした。

飛行機は遅れ、13:00過ぎに北京に到着しました。ANA便はガラガラで、搭乗客よりもCAの方が多いのでは? と思える程でした。北京空港も信じられないぐらいガラガラだったのです。もちろん中国は国慶節という一大旅行期間が終わったところなので、その影響が大きいのでしょう。入国審査は一番にカウンターに並びましたが、心なしか何時もの倍の時間がかかりました。

4:00PM過ぎからのTRIのセッションで講演がありました。僕以外は中国の先生のみだったのです。「どんな感じで迎えられるのかな?」と少し不安でもありましたが、昔からの友人の先生方が、むこうから手を差し伸べ、「こんな時期に良く来て下さった、どうぞどうぞ」と迎えてくれました。演壇に並んで座り、客席を見ると、階段状の講堂はたくさんの中国の先生方でびっしりでした。TRIは中国でもっともホットな話題でもあり、参加者が多かったのです。講演は基本的に中国語で行われ、僕は英語で行いましたが、僕が演壇に立ち講演を開始すると、9割の方々が出て行ってしまわれました。

これは、講演が英語なのでわからないから? あるいは 何らかの意思表示? どちらが本当か分かりません。でも、そんな中で、友人の先生が僕を紹介する時に、「色々な問題が今日中間にあるが、齋藤先生はこれまで中国の冠動脈インターベンションの発展、そしてTRIの普及にものすごく尽くして来て下さった、ここで感謝を述べたい」と、中国語で紹介されたのです。

僕の講演のセッションが終わったところ、思いがけない友人が待っていました。それはフランスの Martial Hamon先生でした。彼はものすごく優秀な先生なのですが、病院内の政治的対立からここ3年間ぐらいフランスでの活動ができなくなっているのです。何年もお会いできていませんでした。ものすごく嬉しかったです。

翌日は 11:00 AMより DRAGON Trial kick-off meetingを開催しました。北京にある CCRF (China Cardiovascular Research Foundation)が CRO (Contract Research Organization)/SMO (Site Management Organization)として動き、この試験実施に協力して下さっています。ものすごくしっかりした組織なので正直驚きました。もちろん 試験の実施プロトコルは英語で私自身が作成し、統計学的検討は僕自身がRを用いて行い、さらに Fuwai Hospitalの Li Wei先生が検証され、現在の型となりました。英語から中国語の翻訳や、詳細の詰め、施設の選定は CCRFと北京大学のHuo Yong先生、それとFuwai Hospitalの Xu Bo先生が中心となって行われました。中国の先生方も全力となってこの試験に立ち向かっておられます。恐らく11月3日に 1st Patient Inが行われます。僕のTRI人生、そして中国でのPCIおよび経橈骨動脈冠動脈インターベンションそして慢性完全閉塞指導のこれまでの21年間に渡る人生の総括として行います。

アメリカをとる? 中国をとる?

またまた時差ボケでしょうか 今朝も2:00AMに覚醒してしまいました。その後何をしていたか? 実は暗礁に乗り上げている DICOM XAのプログラムの検討をしているのです。ITU-TのJPEGに関する公式規格書を読みながら何か問題が無いか 探しているのです。何か根本的に間違っているのかも知れません。大きな難問であった Huffman Tableに関しては解決し、Bit出力に関してもバグは無いように思うのですが・・・ そんなことしているとあっという間に4時間ぐらい過ぎてしまいます。

今朝の羽田便で北京に入ります。土曜日の朝、北京で中国の主だった先生方を集めて DRAGON Trial Kick-off meetingを開催するのです。いよいよです。3年越しのプロジェクトです。何故今週か? と言えば 中国で最古の心臓病学会である Great Wall International Cardiology Conference (GWICC)が開催されており、中国のほとんど全ての循環器の先生方が集まられるからです。

実は今年の春先に、Duke Universityから TRI Duke Master Courseというのを開催するので、僕、 Tejas Patel, Ferdiinand Kiemeneijの三名を特別Facultyとして招待したい、という話が舞い込みました。もちろんOKしたのですが、問題はGWICCと重なることでした。それで、GWICCには今年は参加できない旨、回答していました。しかし、その後の DRAGON Trial準備の成り行きから、今週土曜日しか開催できないことが分かりました。それで、先方には迷惑かけましたが、Dukeは断ったのです。ここには決断が必要でした。

  1. アメリカを選ぶのか 中国を選択するのか
  2. ライブデモンストレーションに手技せずに参加してコメントを行い講演することを選ぶのか、あるいは人類の歴史に残る仕事の出発点を選ぶか

このような決断でした。そして今回は中国を選んだのです。ただ、正直最近の日中間の大きな問題・対立も考えています。でも、僕のような人間が中国との関係を見限れは、それで終わりだ、そのようにも思うのです。実際に臨床試験がつつがなく行えるか未だ分かりません。しかし、明日の朝の会議では自分というものをかけて皆に訴えるつもりです。

結局 Dukeには僕の名代として松陰、舛谷、吉町の三先生に行って頂くことにしたのです。

 

日中友好TRIセミナー

本日は朝から沖縄南部徳洲会病院で日中友好TRIセミナーを開催しました。沖縄と中国と言えば、今年は尖閣問題で対立しています。開催が危ぶまれたのですが、僕と中国とのかかわりはもっと深いため、開催することを決定しました。

沖縄南部徳洲会病院の方々には大変お世話になりましたが、お蔭様で大変良いセミナーが開催できました。医学的・科学的な交流のみならず、日中間の友好にも寄与できたと思いますし、実際に沖縄経済にも少なからず貢献できたと思います。

症例は最少から制約しましたが、そこはライブデモンストレーションです。最終症例はなかなか見ごたえがあるものだったと思います。このような困難な症例も成功裡に終えることができて嬉しく思いますし、自分自身「結構すごい」、「またまだやれる」と思いました。

今 那覇空港ラウンジです。これから羽田に戻ります。

それから

木原循環器内科医院での院内ライブに関しては、何しろ予定より早く終了しました。そういう訳で、時間ができてしまいました。「さてどうするか」ということになったのですが、検討の結果、美瑛に行く事にしました。旭川から美瑛までは車で 30分程度なので、まあ無難な線でした。美瑛では、「セブンスターの木」とか「ケンとメリーの木」などを見たのです。

それでも時間があったので、旭川駅前の「地ビール園」に行きました。その後 18:00からの講演会で、彼は熱くこれまでのTRI 20年の歴史について語られました。そして、 20:00発の電車で札幌に戻ったのです。木原院長先生との two shotsは良い思い出でしょう。

 

DRAGON Trial

先日記載しましたように今 DRAGON Trialという革新的な臨床試験を企画しています。舞台は中国です。何故中国で行うのか? そしてその目的については、これから秘密保持の範囲外で記載しましょう。

  • 臨床試験の目的は?

この臨床試験の目的は、実臨床の場で経橈骨動脈的冠動脈インターベンションと経大腿動脈的冠動脈インターベンションを比較し、経橈骨動脈的冠動脈インターベンションの臨床的の有効性と安全性を実証するために行われます。

  • 背景は?

これまで幾つかの臨床試験および皆の経験から、経橈骨動脈的冠動脈インターベンションは穿刺部合併症の少なさから、経大腿動脈的冠動脈インターベンションよりも優れていると考えられてきました。しかし、その一方で経橈骨動脈的冠動脈インターベンションではガイディング・カテーテルのサイズが限定されたり、バックアップ・サポートが小さかったり、あるいはガイディング・カテーテルの操作が難しかったり、その他色々な理由で、その適応範囲は経大腿動脈的冠動脈インターベンションに比して劣るのでは? とも考えられてきました。そして、そのことが、未だ経橈骨動脈的冠動脈インターベンションの普及が十分とは言えない外国、特に米国において、あるいは日本国内でもいわゆるブラーク・アブレーションや慢性完全閉塞が好きな病院において、経橈骨動脈的冠動脈インターベンションが十分に普及していない理由と私は考えます。

  • ではどうすれば?

既に経橈骨動脈的冠動脈インターベンションの安全性、いなその穿刺部合併症の少なさ、は実証されていると考えます。従って、今更これを Primary endpointとすることに意味は無い、と思います。従って、 Primary endpointについては有効性実証、それしかあり得ないのです。具体的にどの臨床指標を持ってくるか? それについてはこの臨床試験の根幹となりますので、ここで明らかにする訳にはいきません。

  • 何故中国で?

僕が初めて中国にPCI指導のため訪れたのは 1991年 12月のことでした。その当時、全中国でこれまで行われたPCI症例数全体で 500例という時代でした。阜外心臓病センターにおいても、未だ年間 50例にも満たない症例数だったのです。しかし、その同じ阜外心臓病センター、いや今年の 8月からは、正式に中華人民共和国国家心臓病センター (China National Cardiovascular Center)となるのですが、そこでは本年年間13,000例のPCIが行われ、中国全土でも今年は 30万症例のPCIが行われる、と推定されています。

そして、更に驚くべきことには、私が最初に中国に経橈骨動脈的冠動脈インターベンションを導入した 1998年から始まり、現在既に中国全土で 75%の症例が経橈骨動脈的冠動脈インターベンションにより治療されるまでになっていて、阜外病院では 95%の症例が経橈骨動脈的冠動脈インターベンションにより治療されています。

このような歴史的背景と現状の中で、中国を舞台として実臨床での経橈骨動脈的冠動脈インターベンションと経大腿動脈的冠動脈インターベンションの無作為比較試験を行うことは意義があると考えられ、また最後のチャンスだと思っています。

うっかり

今朝はうっかり でした。今朝は河北省第二病院からライブデモンストレーションを飛ばすだけでなく、08:30AMから lectureをせねばなりません。そのため、 7:00AMに morning callを頼み、それから食事して、そして会場に出かける、そのような段取りでした。

ところが、朝例によって自然覚醒し腕時計を見ると、「あっ、やばい既に 06:50AMだっ」 そしてガバッと起きてすぐにシャワーをして慌てて一回まで荷物をまとめて降りました。「何で morning callが鳴らないのだろう」と思いながら降りると未だレストランは開いていないのです。この時刻に開いていないなんてどういうこと? と思い、ここで気づきました。当たり前です時差一時間あるのをすっかり忘れていたのです。

そうです。未だ 06:10AMだったのです。うっかりでした。

昨夜は遅くまで飲みました。飲んで議論して、友情を深め合い、そして更には統計学的検討もしたのです。ホテルの部屋に入ったのは既に 0:30AMを過ぎていました。つまり日本時刻では 01:30AM過ぎだったのです。

昨夜は China Heart Society (中国心臓病学会)の第14回年次学術集会の歓迎晩餐会がありました。僕も主賓として参加したのです。ものすごく大きな晩餐会で緊張しました。そしてその後 08:00PMからいよいよ DRAGON Trialの初めての Kick-off investigator meetingを開催しました。多くの Opinion leadersが集まりました。政治的に厳しい中国ではあり得ない光景だったのてす。我ながら「僕はすごいな、ここまで良く頑張ってきた」と、そのように思いました。

会は非常に有意義に色々なことを議論しながら進み、 10:00PMまでかかりました。その後、友人の Dr. Xu Boそして Dr. Li Weiと遅くまで飲みながらさらに議論を深めたのです。

そもそも昨日羽田からの飛行機は遅れ、北京国際空港出発が 2:00PMになっていました。北京から石家荘 (ShiJiaZhuang)までは 300Kmであり新幹線は開通していませんので、在来線かあるいは車での移動しかありません。今回は自動車で移動しましたが、途中何箇所か大渋滞のため、会場に到着した時には既に 6:30PMとなっていました。今回石家荘を訪れたのは 10年ぶりであり、これで三回目でした。 10年前が昨日のように思い出します。時の流れは早く、自分に残された時間も少ない、そのように思います。今をたくさん生きましょう。

DRAGON Trialは歴史に残る臨床試験の一つとなるように皆で力を合わせて頑張ります。