国家の力

パリ CDG空港(シャルル・ド・ゴール空港)では急激に発達した低気圧による雨と強風のため、18:30発の Amsterdam行き KLM航空飛行機は駐機場で待機しました 機長アナウンスでは、強風のため飛び立てない可能性あり、暫く待機する、とのことでした

僕は急速に襲ってきた睡魔のためそのアナウンスを聞きながら意識消失発作に陥りました そして、気が付くとアムスのスキポール空港に着陸していました 結局、予定時刻よりも20分ぐらい遅れての到着でした

そこからタクシーで Kiemeneij (キムニー)先生ご自宅に30分以上かけて移動したのです 日本から Slender Club Europe立ち上げのために参加されたお医者さんと企業の方々が20名程度が集まり到着を待っていて下さいました

キムニー先生のご自宅はアムス近郊の高級住宅街にあり、とても大きなお屋敷でした ご家族も全員集まっておられました

キムニー先生は僕よりも1歳あまり年下ですが、奥様との間に四人のお子さんがおられます 息子さん二人、娘さん二人と理想的な割合ですね 長男の方にはかれこれ10年ぐらい前にキムニー先生が北京に連れてこられた時にお会いしました その時は今だ10歳くらいだったと思います それが立派な成人となられていました

時の移ろいを感じると共に、その時僕が感じたのは、「これがオランダの実力なんだ」と思ったのです 現在の日本において、このような子供四人を育てている家族が一体どれだけ存在するのでしょうか? 色々なことを考えさせられました

Parisでの一日

昨夜は、時差ボケであまり睡眠できませんでした 6:30AMにはホテルのCafeに降りて、早めの朝食を摂ろうとしたのですが、 7:00AMからしか開かないので仕方なく待っていました

7:45AMに Centre Hospital Universitat Henri Mondorに留学中の古田先生が迎えに来て下さりました ホテルから地下鉄で40分ぐらいかけて Henri Mondorに到着しました この病院はパリ東部に位置する病院で、Paris大学付属のとても大きな臨床病院です 循環器科が所有するカテ室は三室で、あと三か月すれば四番目のカテ室がオープンする、とのことでした 玄関入り口のヘリポートには患者搬送用のヘリコプターが常時待機していました

Hospital Henri Mondor

この病院では CoreValveによるTAVIを年間 100例ぐらい行っており、この日も一例TAVIがありました 僕も手洗いをして一緒について行いましたが、非常にスムーズに行われました

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その後、教授の Professor Emmanuel Teiger先生に連れられて院内のカフェで Espresso Cafeを飲み、その後いよいよ慢性完全閉塞を治療しました 症例は右冠動脈の慢性完全閉塞であり、2013/05月に二回に渡り、順行性、逆行性に試みられたのですが、不成功でした

回旋枝からの非常に蛇行した心外膜副血行路から右冠動脈末梢に入りましたが、閉塞部は非常に固く、結局順行性にも逆行性にも Conquest-Pro 9で両刺しにして、ようやくワイヤーが進みました そして、一部石の様なプラークに小さな裂け目が入り、そこから順行性にも逆行性にも別々の解離腔をワイヤーは互いにすれ違いながら進みました

この状況はしめたもので、順行性に何とか 1.25mm balloonを進め、2.5mm balloonで順行性に解離腔を拡げ、そして逆行性にM3Ultimateにより慢性完全閉塞近位部真腔にワイヤーを通過させ (典型的な Reverse CART technique)、そのまま順行性ガイドカテに挿入できました

その後は、型通り Externalizationを行い、最終的には薬剤溶出性ステント三本を植え込んで見違えるような冠動脈になりました

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これが終了したのが、13:30でした 実はこの後、もう一例慢性完全閉塞を治療する予定でしたが、あいかわらずタクシー組合がストをしていて、しかも、そのストが大通をタクシーで封鎖する、というストなので、空港方面に向かって大渋滞であり、アムステルダム行の便に乗れない可能性があり、14:00にタクシーでパリ市内の北駅まで行き、そこから電車で CDG空港に向かったのです