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ひどい時差ボケの中で

今朝は Aalborg University Hospitalに行きました 宿泊した Comwell Hotelというホテルの大通りを挟んで斜め前 距離にして 500mぐらいのところにある大学病院です 何でも Denmarkは3つの地域に分かれていてそれぞれに一つづつ大学病院があり、この病院もその中の一つということです

ちなみに Aalborg (オールボー)はデンマーク第四の都市であり、人口 20万人ということです
Leif Thusen先生は何年か前にこの病院に移籍されたそうです そのLeifが今回の僕のスカンジナビア半島の旅をアレンジして下さったのです メインの仕事は僕の持っているCTOに対するPCIの知識と技術を伝授することでしたし、僕の人生にとってはこれまでのPCI人生の総括、という意味があるのです

Aalborg University Hosital
Aalborg University Hosital

とは言っても時差ぽけは辛く、また寄る年波には勝てない、という面があるのですが、こういう場面での僕は強いですね、「まあなるようにしかならないし、成るか否かは、それまでの人生の積み重ねが反映されるのだから、今更ジタバタしても仕方ない」という何時ものうっちゃり技がすぐに出てきます

それで今朝は 8:30AM頃にホテルから病院に出かけ、そこでは Leif先生が入り口で待たれていました そしてそれから本日用意された二例のCTO症例シネを見たのです

第一例目は冠動脈バイパス手術予定であった72歳の男性患者さんで、これまでに何回かの心筋梗塞をおこされ、心機能低下が著しく左室駆出率は 25%程度しかありませんでした この患者さんが左冠動脈前下行枝の99%のために 2051/11月に左冠動脈前下行枝に対して緊急PCIを受けましたが、それ以前より狭心症があり、それは右冠動脈近位部のCTOでした ただ、このCTOは 1999年の診断カテーテルより指摘されている非常に古いものでした

驚くべきことに本日の造影では、右冠動脈CTO部分より末梢が長い範囲に渡り全く造影されず、11月の時には bridge collateralで比較的鮮明に造影されていた右冠動脈が見えず、従って解剖がわからない、という状態でした

また、PCI開始時より既に血圧が 70 mmHgを切る状態で、PCIをやるためには昇圧剤を与えながらやるしか無いことになっていました また、右橈骨動脈よりカテーテルを挿入したのですが、右鎖骨下動脈の蛇行がひどくガイディング・カテーテルを左冠動脈にいれることができませんでしたので、大腿動脈よりガイディング・カテーテルを挿入しました

順行性には造影されず、逆行性にも良い副血行路が無く、諦めかかったのですが、頑張って非常に細い、しかも蛇行の激しい中隔枝を見つけ、そこを狙って見事に中隔枝経由の逆行性アプローチを完成させました その後は Reverse CARTOなども多彩に織り交ぜながら最終的にワイヤーを開通させました しかしステント持ち込みが石灰化のために大変であり、結局子カテを用いたのです 最終的に 3.5 x 48mm x 2個のDESと、4.0 x 23mmのDESを植え込み奇麗な出来で終了しました

そうそう大事なことを忘れていました 終了間際、なかなか右冠動脈にステント持ち込めなくガイディング・カテーテルを操作している間に恐らく AL-1による大動脈弁閉鎖不全が発生し、心停止となり心臓マッサージをしました 原因は自明ですので全く焦る気持ちもありませんでしたし、心臓マッサージの後すぐに回復しました 結局患者さんはとても喜ばれていました やりがいありますね

この第一例目は開始時刻か既に 10:00AMを回っていましたが、何時もより時間がかかり終了したのは 13:00でした それから病院の職員食堂に行き、昼食をとりました

作成者: (KAMAKURA & SAPPORO)Dr_Radialist

Expert Interventional Cardiologist and Amateur Computer Programmer.

Winner for Master Clinical Operator Award in TCT 2019.
Winner for Ethica Award in EuroPCR 2015.

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