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心臓病について…心臓の病気総論
心臓病ってどんな病気?
  心臓弁膜症の主な原因
  生まれつきの弁の異常
大動脈弁は、通常三つの弁尖(べんせん:花びらのような構造)で出来ています。しかし、中には生まれつき二つの弁尖から成り立っている二尖弁性大動脈弁の場合があります。この場合、大動脈弁を流れる血流により弁尖が長期間にわたって傷害され、次第に石灰沈着しやがて大動脈弁狭窄症となります。

  リュウマチ熱
リュウマチ熱とは扁桃腺炎などを起こす溶連菌(溶血性連鎖状球菌)感染に引き続いて起こる病気です。通常は子供の時に発症し、治療により治癒します。しかし、その後長年に渡って次第に心臓の弁が侵され、心臓弁膜症に移行する場合があります。かつて日本でもリュウマチ熱が原因である心臓弁膜症が多く発生しましたが、最近では溶連菌感染に対して、有効な抗生物質を用いた初期治療がしっかり行われるようになり、リュウマチ熱が原因で新たに心臓弁膜症となる患者さんは著しく減少しました。

  感染性心内膜炎
軽い何らかの弁の異常が予めあっても、通常は何も問題とはなりません。しかし、抜歯や外傷に引き続いて一時的に細菌が血液中に入った場合、弁に異常があるとそこにこれらの細菌が巣くい、そして繁殖し次第に弁を破壊していきます。この結果、弁の閉鎖不全などの弁膜症に陥ります。同時にそこで繁殖した細菌は全身に流れて行き、脳や肝臓でも繁殖し膿みの塊(膿瘍:のうよう)を形成します。こうなると全身状態も著しく悪化し、生命にかかわる状態になります。細菌が弁に巣くっているだけの段階では、軽い心雑音と微熱が続くだけで、診断に困難な場合もあります。
実際に、日本の最高峰の医療施設とされる東京の某国立大学医学部付属病院に一ヶ月以上入院しながら、正確な診断が行われず当院に転院してから、感染性心内膜炎と診断された患者さんもありました。

  動脈硬化性
高齢者で問題となる一部の弁膜症(大動脈狭窄症)は一種の動脈硬化が原因とも考えられています。

  外傷性
胸部の外傷に引き続いて弁の閉鎖不全症が起こることがあります。

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