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従来のカテーテル治療は大腿動脈(足の付け根の動脈)よりカテーテルを挿入して行われてきました。大腿動脈は太いため、太いカテーテルも容易に挿入することができますが、欠点もあります。最大の欠点は、出血が完全に止まるまで患者さんは起き上がることすらできないということです。ベッド上での絶対安静が数時間から24時間必要です。患者さんは皆、この安静が非常に苦痛だと訴えられます。また、この安静と大腿動脈の圧迫止血が引き金となって足の静脈に血栓ができてしまい、安静解除と共にその血栓がはがれて肺動脈にひっかかる肺塞栓症という合併症が起こることもあります。最近では大腿動脈からのカテーテル治療の後に比較的容易に止血する器具も改良されてきましたが、まだまだ不完全であり、またコストも大きくかかります。
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